日本人お酒に弱い人種だった⁉ お酒に弱いメリットを紹介!  

こんにちは。熊本の禁酒カウンセラーの溝尻啓二です。

前にお酒の体質の記事を書きました。

(詳しくはこちら:お酒を飲む人必見! あなたはお酒に弱い体質? それとも弱い体質? 実はそれだけじゃない 5つの体質!

他にも「ALDH」の記事や「酵素誘導」の記事でもお酒に強い体質や弱い体質について触れていますので、よかったらそちらも読んで頂けたら嬉しいです。

さて、お酒が飲める人と飲めない人がいるのは私たち「日本人」にとっては「常識」です。

もう少し細かく言うと、

「お酒に強い体質の人」がいて、「お酒に弱い体質の人」がいて、「お酒を全く受け付けない体質」の人がいます。

でも実は、その「常識」は世界的に見たら、「共通認識」ではないというのをご存知ですか?

海外に行ったときに「お酒が飲めない」と言うと驚かれることがあります。

それは「体質云々」以前に、「人種」によってもお酒に強い、弱いの違いがあるからなのです。

今回はそんな「酒に強い人種」「お酒に弱い人種」のお話をしたいと思います。

お酒に強いか弱いかを決めているもの

 

お酒に強いか弱いかを決定しているもの。

それはズバリ、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きです。

ALDHの話をする前に、簡単にアルコール分解の仕組みを説明します。

お酒んで摂取したアルコールは、胃腸で吸収され、肝臓に送られます。

そして肝臓で「アルコール脱水素酵素(ADH)」によって、まず「アセトアルデヒド」に分解されます。

そのアセトアルデヒドは「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」「酢酸」に分解されます。

その後、酢酸は血液に乗って流れながら、二酸化炭素や水になって体外に排出されます。

これがアルコール分解の流れです。

肝臓で処理できなかったアルコールは血液に戻されます。

そうしてアルコールは血液に乗って全身を回ることで、脳を麻痺させます。

これが「お酒に酔っている状態」です。

同様に、肝臓で処理できなかったアセトアルデヒドも血液に戻さます。

アセトアルデヒドは有害物質で、人体には猛毒であり、発癌の原因物質と言われています。

このアセトアルデヒドが分解されずに身体に蓄積されることで、顏が赤くなる、頭痛、吐き気、めまい、動悸、嘔吐など「悪酔い」の症状(フラッシング反応)が現れます。

なので、アセトアルデヒドを分解してくれるALDHの働きが高ければ、有毒物質のアセトアルデヒドをどんどん分解してくれるので、悪酔いの症状を感じず、相当お酒を飲むことができます。

逆に、ALDHの働きが低いか失われていると、アセトアルデヒドが分解できずにどんどん蓄積されていくので、悪酔いの症状を感じてしまい、あまりお酒を飲むことができません。

つまり、お酒に強い、弱いというのは、アセトアルデヒドを分解する能力が高いか低いかということになります

ALDH2の活性がカギ

お酒に強いか弱いかの体質のカギを握るALDHには6種類あり、その中でも飲酒に大きく関わるALDHは1型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH1)と、2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の2種類です

ALDH1は血液のアセトアルデヒド濃度が高くならないと働き始めないのに対して、ALDH2は血中のアセトアルデヒド濃度が低いうちから働き始める強力な酵素です。

ALDH1の活性は個人差は少ないのですが、ALDH2の活性は個人差が非常に大きく、その差がお酒に強い弱いの体質を決めているのです。

ALDH2の活性は、その人の遺伝子によって決まります。

そしてALDH2の活性には人によって強弱があり、3タイプに分類されます。

ALDH2の活性タイプ

ALDH2を作る遺伝子には、

お酒に強いとされるN型と、

突然変異で分解能力が低下したD型があり、

両親からいずれかひとつを引き継ぎますので、人間にはNN型、DD型、ND型の3パターンあることになります。

活性型(NN型)

ALDH2が正常で安定した働きをする。両親から分解に強いとされるN型の遺伝子を2つ受け継いだタイプで、ALDH2の活性が高いためアセトアルデヒドをどんどん分解することができるので、悪酔いの症状を感じにくい。相当お酒を飲むことができる。

失活性型(DD型)

ALDH2の活性が完全に失活している。両親から分解能力が低下したD型の遺伝子を2つ受け継いだタイプで、ALDH2の活性が失われているためアセトアルデヒドを分解できないので、少量のお酒でも、悪酔いの症状が出てしまう。弱いどころか全く飲めない。

不活性型/低活性型(ND型)

ALDH2の活性が低い。分解能力が高いN型の遺伝子と、分解能力が低下したD型の遺伝子をそれぞれ受け継いだタイプで、ALDH2の活性が低いためアセトアルデヒドの分解が遅いため、悪酔いの症状を感じてしまう。全く飲めないわけではないが、基本的にお酒に弱い。

 

そして、面白い事に「人種」によって、お酒に強いタイプが生まれる割合も決まっていてます。

白人や黒人はほぼ100%がNN型なのに対して、私たち日本人を含む黄色人種の場合、56%がNN型、40%がND型、4%がDD型となります。

生粋の白人や黒人の場合、「お酒が弱い人」は存在しません。

一方、日本人の場合、約半分近い人が「お酒に弱い人」です。

そして、この「お酒に弱い人」の存在は、私たち「モンゴロイ」の特徴といわれています。

お酒に弱い人種と、弱い人種が存在する

人類には大きく分けて、3種類の人種があります。

白人、黒人、そして黄色人種です。

ですが、最新の研究では現在地球上にいる人類は全て、今から20万年前から、10万年前にアフリカに住んでいた一人の女性を祖先とすることがわかっています。

最初の現生人類ホモ・サピエンスです。

そしてこのとき、ホモ・サピエンスの2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)は活性型(NN型)でした。

私たち祖先であるホモ・サピエンス達は遠い昔アフリカ大陸に出現したとされています。のちにホモ・サピエンス達はアラビア半島付近を起点にして、北、南、西の3つのルートで、世界に拡散していくことになります。

南に向かった集団はネグロイド(正確にはオーストラロイド)の前進へ、

西に向かった集団はコーカソイドの前進へ、

北に向かった集団はモンゴロイドの前進になったとされます。

それして、それぞれが独自の遺伝的変異・環境適応をして3つの人種に分岐することになります。

つまり、

コーカソイド = 白人

ネグロイド  = 黒人

モンゴロイド = 黄色人種

です。

その後、何故かモンゴロイドの中に突然変異的に「ALDH2」の活性を無くしてしまった人が生まれました。そして時代が経つにつれ、モンゴロイド系にはお酒に弱い人が次第に増えていったのではないかと考えられています。

現在ではこの「ALDH2」のND型(DD型含む)の存在は、モンゴロイドの特徴となっています。

日本を含む中国、朝鮮半島、東南アジア地方のモンゴロイド(黄色人種)には一定の割合で、ND型やDD型といったお酒にあまり強くない体質が見られます。

逆に、ヨーロッパ系のコーカソイド(白人)やアフリカ系のネグロイド(黒人)にはND型やDD型は見られず、ほとんど全員がNN型でお酒に強い体質です。

そのため、欧米などでは「お酒は飲める?」という質問はあまりされません。

「お酒はみんな、ある程度は飲める」というのが常識なので、わざわざ飲めるかどうかを聞いたりしないのです。

もちろん、宗教上の都合や健康の問題で「お酒を飲まない人」は沢山いますが、「お酒が飲めない人」というのは存在しないのです。

世界保健機構(WHO)が世界188の国と地域を対象に、成人(15歳以上)1人当たりの純アルコール換算消費量の調査によると、1位~26位までをコーカソイドの文化圏であるヨーロッパ諸国で占めています。

ちなみに日本は64位です。

実際にヨーロッパなどでは、朝食を除く食事のたびにお酒を飲むのが習慣になっている人も少なくありません。

昼間からビールやワインを飲み、何事もなかったように仕事をします。

これは日本ではちょっと考えられない光景です。

お昼にお酒を飲んで仕事に戻ろうものなら、常識を疑われますし、会社からなんらかの処分が下るでしょう。

飲酒運転の基準値にしても、日本では酒気帯び運転の基準が血中アルコール濃度0.03%なのに対して、コーカソイドやネグロイドの文化圏であるアメリカでは0.08%と緩めです。

もっとも基準値が緩いだけで、罰則は日本よりも厳しく、問答無用で手錠をかけられて留置所に入れられ、数十万の罰金が科せられますが………

そしてこの血中アルコール濃度0.08%というのは、もちろん個人差はありますが、ビールにしろワイン一杯くらいなら飲んでも大丈夫という数値です。

つまり、アメリカでは少しくらいのアルコールを飲んでも、運転することが許されているのです(ちなみに、日本の基準値の0.03%は、ビール一杯で即アウト。一杯でも飲んだなら運転はしないようにしましょう)。

このように、コーカソイドやネグロイドはもともとお酒に強い人種であり、モンゴロイドは基本的にお酒に弱い人種といえます。

ALDH2の低活性型の割合

・ヨーロッパ系白人 ………0%

・アフリカ系黒人  ………0%

・トルコ人     ………0%

・アメリカ先住民  ………0%~4%

・タイ人      ………10%

・フィリピン人   ………13%

・中国人      ………41%

・日本人      ………44%

なぜモンゴロイド系はお酒に弱いのか

モンゴロイド系がお酒に弱いのかは、ALDH2の活性が、生まれつき弱いか欠けているからです。

これは遺伝的な性質によるものだとお伝えしてきました。

でも、なぜモンゴロイド系にだけ、お酒に弱い性質が見られるのでしょうか?

これには諸説あります。

ALDH2の突然変異による劣性遺伝

上記で説明したように、大昔にモンゴロイドの中に突然変異的にALDH2の活性を無くした人が現れ、それが結婚等で各地に広がっていったとされています。

近代のDNA分析でも、モンゴロイドとその他の人種との混血度を証明する手段として、ALDH2の突然変異(低活性)をマーカー遺伝子とする方法があるそうです。

ALDH2が低活性の遺伝子を「下戸遺伝子」と呼びます。

この下戸遺伝子は新モンゴロイドに特有で、下戸遺伝子を持つということは、「新モンゴロイド」か、かつて混血が起こったことの証明なのだそうです。

ちなみに、モンゴロイドには「旧モンゴロイド」「新モンゴロイド」があり、

旧モンゴロイドは縄文人の遺伝子を、

新モンゴロイドは弥生人の遺伝子を、

それぞれ受け継いでいるとされ、縄文人の遺伝子を受け継いでいる旧モンゴロイドはお酒に強く、弥生人の遺伝子を受け継いでいる新モンゴロイドはお酒に弱い傾向があるようです。

外見的な特徴の目安として、

縄文系………眉が濃くて起伏が比較的に大きい顔。歯が小さくて裏側が平ら。

弥生系………眉が薄くて起伏が比較的に小さい顔。歯が大きくて裏側がシャベル状。

日本も大昔、縄文人はNN型の人しかいなかったのですが縄文時代末期、海を渡って大陸からDD型の弥生人がやってきて、両者の混血によりND型の遺伝子を持つ人たちも広がっていったのではないかと考えられています。

事実、現在の日本人は縄文人(旧モンゴロイド)と弥生人(新モンゴロイド)両方の特徴を兼ね備えているそうです。

そして、モンゴロイド達は、当時陸続きだったベーリング海峡を渡って、日本からはるかアメリカ大陸にも移り住んだとされています。

アメリカ大陸先住民にもモンゴロイド特有のALDH2の不活性型が存在するのは、そういう理由からではないかと言われています。

お酒に弱くなるように「進化」した

モンゴロイド達の中に突然変異的にALDH2の活性が低下した人が現れた理由は正確には不明ですが、「お酒に弱くなるように進化した」のではないかとも考えられています。

ALDH2の低活性型は東南アジア、朝鮮半島、東南アジア、中国、日本に多く見られます。

これらは水田農耕が盛んな地域です。とくに、中国南部などは水田農耕の発祥の地とされています。

そして、水田農耕で怖い感染症といえばマラリヤ赤痢で、その病原体であるマラリヤ原虫や赤痢アメーバーなどは血液に感染します。

お酒に含まれるアルコールは肝臓でADHに分解され、アセトアルデヒドになります。

アセトアルデヒドも肝臓でALDH2に分解されて、酢酸になります。

酢酸は無毒なのですが、アセトアルデヒドは人体にとって猛毒です。

これまでお伝えしてきた通り、血中のアセトアルデヒド濃度が高いと、頭痛、吐き気、めまい、嘔吐といった非常に辛い症状に襲われ、二日酔いの原因にもなります。

お酒に弱い体質というのは、この猛毒のアセトアルデヒドを速やかに分解できない体質なのでしたね。

つまり「血中のアセトアルデヒド濃度が高い状態」というのは、人体にとっては「毒」なわけです。

しかし逆に言えば、人体にとって「毒」ならば、病原体にとっても「毒」なのです。

特に、血液に感染する原虫とよばれる寄生生物は、血中のアセトアルデヒド濃度が高いと増殖できないことが分かっているそうです。

お酒に弱いということは、水田農耕が盛んな地域で感染症の予防になったのではないでしょうか。

つまり、新モンゴロイドは、ALDH2の活性を低く進化することで水田農耕地帯特有の感染症に強くなるように進化したのではないかという説です。

北ルートで進出したホモ・サピエンスのグループは、のちにモンゴロイドへと進化を成し遂げました。

その中でも、東アジア方面に進出したモンゴロイドのグループは、天然の要害であるヒマラヤ山脈・アラカン山脈に阻まれて中東、インド亜大陸のグループと交流が経たれてしまったのではないかと考えられています。

そのため、モンゴロイドの中でも独自の遺伝的変異、環境適応を成し遂げ、新モンゴロイドが誕生したのではないでしょうか?

実際にマラリヤ原虫や赤痢アメーバーなどは赤道地域から中国南部にかけて多くいるそうです。

そうして日本には、紀元前8~3世紀にかけての縄文時代終期から、弥生時代以降に新モンゴロイドは渡来人として日本に渡ってきて、水田農耕を伝え、日本列島在来の旧モンゴロイドと混血して、現在の日本人が形成されるに至ったとされています。

まとめとして

いかがでしたか?

じつは「お酒に弱い人」や「お酒が飲めない(下戸)人」がいるというのは、私たちモンゴロイドだけに見られる特徴でした。

なぜ日本人を含むモンゴロイドにだけ、お酒が弱い人が存在するのか?

遠い昔、アフリカ大陸に出現した人間の祖先ホモ・サピエンスのALDH2は、お酒に強いN型の遺伝子を持つ人しかいませんでした。

その後、ホモサピエンス達は獲物を求めて、対岸のアラビア半島を起点にして3つのルートで世界中に分散していきます。

そして長い年月をかけて、

南に向かった集団はネグロイド(黒人)へ、

西に向かった集団はコーカソイド(白人)へ、

北に向かった集団はモンゴロイド(黄色人種)に分岐しました。

そしてそのモンゴロイドの中に、あるとき突然変異的にALDH2の活性を失ったD型の遺伝子を持った人が現れ、それがN型の遺伝子を持った人と結婚等でND型が生まれ、そしてまた結婚などで各地に広がっていったものと考えられています。

ALDH2の活性を失った人が現れた要因として、「お酒に弱いのは水田農耕特有の感染症に対抗するための進化」であるという説です。

実際にモンゴロイドの中でもALDH2の低活性型は中国、韓国、日本、水田農耕が盛んな地域で多く見られます。

そしてALDH2の低活性型の遺伝子は、縄文時代終期から弥生時代以降に日本にやってきました。

日本人は、縄文人と弥生人の特徴を兼ね備えていると言われていて、縄文人にはお酒の弱い人はいませんでした。

けれど、大陸から海を渡って近畿・中部の方に移り住んだ弥生人によってお酒の弱い遺伝子が日本に持ち込まれたのではないかとされています。

それを裏付けるものとして、日本全国でお酒の弱い遺伝子を持っている人を調べたら、北と南は少なく、本州の真ん中あたりには多いという「地域差」があったという調査結果もあります。

お酒が好きだけど、お酒に弱い体質の人の立場なら「ちょっと、ご先祖様たち! あんたら、なにやらかしてくれてんのよ」って、文句を言いたくなるかもしれませんね。

しかし、事実として「モンゴロイドはお酒に弱い人種」です。

ALDH2の活性だけではなく、モンゴロイドはコーカソイドやネグロイドに比べたら、やはり体重は軽いし身体は小柄です。

血液量は体重に比例し、肝臓は身体の大きさに比例します。

血液量が多ければ、同じ量のお酒を飲んでもアセトアルデヒドやアルコールの濃度は薄くなりますし、肝臓が大きければ分解能力も高くなります。

そういう肉体的な面でも、やはり「モンゴロイドはお酒に弱い人種」と言えます。

お酒が強いという事は、一種のステータスのよう思われます。

そういう側面も、確かにあるでしょう。

私も、お酒が強い人を羨ましく思っていた頃がありました。

鍛えて、強くなって、そういう風になりたいと憧れを抱いていました。

ですが、お酒に弱いということが、必ずしもマイナスばかりかというと、そんなことはありません。

最後に、お酒に弱い人のメリットを紹介したいと思います。

1.集中力が高い

お酒を飲まない人は、神経の働きが飲む人と比べて高いので、集中力が持続しやすいです。

お酒を飲む人は、飲んだ方が集中力が上がると勘違いしている人もいますが、実際には脳の神経の働きは鈍くなっています。

さらに、脳科学の観点から言えば、お酒は脳にとっては毒そのものです。アルコールは脳全体を委縮させます。

この脳の萎縮は飲酒歴が長いほど進行が速く、「休肝日」などの飲酒の頻度や、蒸留酒や醸造酒といった種類は関係なく、「生涯のうちに飲むアルコールの総量」が強く影響しているそうです。

つまり、お酒を飲めば飲むほど「脳」の委縮は速く進むということになります。

もともと脳の萎縮は生理現象です。

脳の萎縮は30代を過ぎた頃から始まる、避けられない加齢現象です。

加齢でも脳は委縮していくのに、同じ年代でお酒を「飲む人」「飲まない人」の脳をMRIの画像で比べると、前者の脳は後者の脳に比べて10~20%ほど委縮している場合が多いそうです。

脳の萎縮で起きる病気の代表格といえば、認知症アルツハイマー病でしょう。

日常的にアルコールを大量に飲んでいた高齢者を調査した研究によると、あまり飲まない人に比べて認知症のリスクが4・6倍にもなり、うつ病のリスクも3・7倍になったとい報告もあるそうです。

お酒を飲まない人は、飲む人に比べてそれらの病気になる確率が低くなるので、健康寿命が延びることに繋がります。

2.痩せやすい体質になる

お酒による「おつまみ」を誘発することがないので、痩せやすくなります。

お酒は「エンプティカロリーだから太らない」という説もありますが、

確かに、お酒に含まれる純アルコールのカロリーの70%は代謝で消費されます。

お酒と同じカロリーを、糖質や脂質で摂取するより、アルコールには栄養素がないので、体重の増加作用は少ないと考えられます。

が、現実には太ってしまう人が多くいます。

なぜか?

理由は単純で「おつまみ」を食べ過ぎているから。

例を挙げると、

「ビール・中ジョッキ」(200キロカロリー)

「鶏のから揚げ・3~4個」(286キロカロリー)

「さつま揚げ・2枚」(150キロカロリー)

「ポテトサラダ」(200キロカロリー)

たったこれだけのおつまみでも合計すると800キロカロリーオーバーです。

じゃあ、お酒大好きな人がこの程度で終わるかというとそんなことはまずありません。

これは始まりにすぎず、「まずはビールで乾杯」そして「日本酒」「焼酎」「ウィスキー」「ワイン」「ジン」「ウォッカ」「テキーラ」と続きますよね。

そして、〆は背油たっぷりのこってり系豚骨ラーメンまでのフルコースなんてことはザラです。

飲んだ後のラーメンは格別ですよね。私も大好きです。

大好きですが、ここまでくると軽く3000キロカロリー以上を摂取してしまいます。

いくらお酒がエンプティーカロリーといっても、夜中にこれだけ食べれば太って当然。

お酒を飲まない人はお酒による「おつまみ」を欲する誘発がないため、結果として太りにくいです。

またお酒を習慣的に飲まない人は体臭も抑えられます。

酒豪の人は体臭も発生しやすく、まず健康的に痩せることは難しいでしょう。

3.酒豪の人よりも異性にモテる

「酒豪の人」「下戸の人」で、将来的に真剣に付き合うならどちら? というアンケートに、60%以上の人が「下戸の人が良い」と回答しています。

理由は、酒豪の人は明らかにお金がかかる、何かとトラブルがありそう、とにかくめんどくさそう、将来的に身体も心配など、

とにかくマイナスイメージしかなようです。

最近でも、芸能人の飲酒トラブルが報道されています。

人間の脳にあって、動物の脳にないもの、それは「大脳新皮質」です。

大脳新皮質は「知性や理性」と言った、いわゆる「人間らしさ」を司るものです。

アルコールは最初にこの大脳新皮質を麻痺させ、普段は「抑制」されている本能的なものを解放させます。

(詳しくはこちら:アルコールが脳に及ぼす効果と影響!

ストレス社会といわれる現代です。ときには「人間らしさ」を脱ぎ捨てたくなることもあると思います。

ですが、羽目を外しすぎる前に少し考えてみてください。

少しだけ、自分の経験を思い返してみてください。

酔っ払いの言葉に感動した経験はありますか?

ぐでんぐでんに酔っぱらって「すっごく楽しい!」と心底思ったことはありますか?

酔っぱらったことを、後で誇りに思えたことがありますか?

大酒飲みの人間が人生のお手本だと思ったことがありますか?

元アル中の私は思われえた経験も、思った経験もありません。

「お酒の席だから」と笑っていられるのは、酔っぱらった本人だけです。

それほど酔っぱらってない人や、素面の人は、冷静な目で酔っ払いを観察しています。

心当たりがある人は、少しお酒との付き合い方を考えた方がいいかもしれません。

『お酒は今その時を楽しめる』かもしれませんが、将来という長いスパンで考えた時に、酒豪はマイナスイメージとなることがあります。飲み過ぎは要注意です。

4.事故に会う確率が減る

気付かないうちに自分が事故を引き起こす可能性も、自ら事故に遭う危険性も、酒豪の人と比べて下戸の人はその可能性が必然的に下がります。

お酒を飲むと、アルコールの効果で「大脳新皮質」の機能が麻痺し、「恐怖心」が小さくなります。

そのため、時には大きな事故や余計なトラブルを招く場合があります。

上の項でもお伝えしましたが、大脳新皮質の「抑制」も人間にとっては大事な防衛機能のひとつです。

これは不安との一種とも言えます。

物理的な危機に対する不安だけではなく、精神的な不安「自分は愚かに見えるんじゃないか誤解されているんじゃないか?」といった、「内気さ」「自信のなさ」とも言えます。

恐怖心と同様、お酒を飲んでお酒それらを克服することの何がいけないのでしょうか?

お酒はそれしかできないから問題です。

たとえば、ふたりの若者が、ガンの付け合い飛ばし合いでケンカになることがよくあります。

殴り合いケンカはまず、お互いが胸を突き出して暴言を吐くところから始まります。

今にもケンカしそうな二人ですが、本音では「ケンカしないですめばそれがいいんだけどなぁ………なんとか相手が引いてくれないかなぁ………」と思っています。

ですので、口論を始めたその二人が実際に殴り合いのケンカに発展することは稀です。

これは「抑制心」が働いている証拠です。

しかし、これがお酒に酔っていたらどうなるでしょうか?

お酒の影響で痛みに対する「恐怖心」がなくなり、人を傷つけることも、そして自分が傷つくことに対する「自制心」も失ってしまいます。

もう一つの典型的で代表的な例が、社会問題とされている『飲酒運転』ではないでしょうか。

ここで白状しますが、私は頻繁に飲酒運転を繰り返していました。

家で飲んでいてお酒やつまみの買い置きが無くなると、近くのコンビニまで車両を運転して行くという危険な行為を繰り返していました。

お酒を飲むと痛みに対する恐怖心が消え、普段よりスピードを上げてしまい、さらにスピードに対する「恐怖」もなくなります。

ひょっとしたら警察に捕まるかもしれないという「不安」もなくなります。

安全に対する感覚が完全に狂ってしまっていたのです。

飲酒の恐ろしいところは、痛みに対する恐怖心がなくなること以上に、「抑制心」までもなくなってしまうことです。

お酒で身体の機能が鈍るだけでなく、責任感も薄れてしまうことです。

もちろん確率の問題にはなりますが、飲む人に比べて、飲まない人の方がトラブルに遭う可能性は少ないのです。

現に、お酒に強いコーカソイドやネグロイドの社会であるアメリカでは、飲酒によるトラブルが深刻な社会問題になっています。

5.お金が貯まる

そのまんまです。

外飲みにしろ家飲みにしろ、お酒を飲まないと、その分のお金が浮きます。

そして、そのお金は煙草代と同様、自分で自由に使えるお金になります。

 

お酒に強い人を羨ましがって、劣等感を感じる必要はないのです。

あなたの周りのお酒に強い人は皆、アルコール依存症という病気にかかっているのかもしれません。

ただ、自分では気づいていないだけで…………いいえ、ひょっとしたら、一生気づかないかもしれません。

ですが、それで、お酒に弱い人がが何かを損してるわけではないですよね?

むしろ、損をしているのはお酒に強い人達かもしれません。

お酒を飲めば飲むほどに集中力、健康、異性、富、平常心、自由などを失っているともいえるのですから。

アルコール飲料の主成分は依存性薬物のエチルアルコール、つまりエタノールです。

お酒を飲むということは、大なり小なりお酒に依存しているということに他なりません。

薬物中毒患者を羨ましがる人がいるでしょうか?

アルコール依存症も、他の麻薬中毒と同じで、どんどん悪くなることはあっても、良くなることはないのです。

 

よろしければ、こちらの『お酒を断つ! これが禁酒効果! 七つのメリット!』の記事も参照してみて下さい。

禁酒カウンセリング tender~テンダー