酒びたりの生活がやめれない
外国でお酒による死亡者の数は年間4万人以上。10人に1人がアルコール依存症だと診断されています。
その一方、恐ろしい麻薬のヘロインによる死亡は年間300人以下です。麻薬の恐ろしさを考えれば、刑罰が重いのも納得いくというものですが………。
日本医師会でも依存症になる割合、禁断症状の強さ、やめることの難しさを下記のような票に表しています。
【使用者が依存症になる割合】
ニコチン>ヘロイン>コカイン>アルコール>カフェイン
【依存症になった人の禁断症状の強さ】
アルコール>ヘロイン>ニコチン>コカイン>カフェイン
【依存症の人がやめる難しさの度合い】
(コカイン=ヘロイン=アルコール=ニコチン)>カフェイン
このようにして見てみると、その恐ろしさが実感できるのではないでしょうか?
アルコールの世界には確実に暗い面があります。しかし、実際にアルコール飲料会社が大金を投じて、路上の酔っ払いを起用したテレビコマーシャルを、私は見たことがありません。
消費者も、成功したビジネスマンや美しいモデルがお酒を飲んでる姿を見たいと思うはずです。
政治家たちも、お酒の害を国会で議論することはないでしょう。酒類でもっとも大きな利益を得てるのは国庫でしょうから。
アルコール産業とコカイン産業の違いは、前者が合法で、後者が非合法という点だけ。そしてこの二つの依存薬物が同一視されないのは『コカインは悪いもの、お酒は楽しいもの』というレッテルが張られていて、私達は往々にして事実ではなくイメージに反応してしまうからであるのと、お酒が合法的なのは、私たちの90パーセントがお酒を飲むからなのかもしれません。
アルコール依存症には3つの特徴があります。
【精神依存】
酒を飲みたくて仕方ないという欲求が、いつも頭から離れません。
【 耐性 】
以前よりも多い量を飲まないと、酔うことができません。
【身体依存】
酒をやめると、手や身体の震え、発汗、頻脈、不安、興奮、不眠、吐き気、などの離脱症状が起こる場合もあります。
プロフィールでも書いていますが、私の例を挙げてアルコール依存症を見ていきたいと思います。
悩み………酒がきれると不安になり、やめたくてもやめられない
私(当時22歳)は、ここ数年で酒の量がだいぶ増えてきました。仕事が終わると、家に帰ってすぐに酒を飲み、真夜中まで泥酔。
いけないと思いながら、翌日も同じことを繰り返していました。やがて、少しでも酒が切れると、落ち着かなくなり、眠れなくなりました。
・20歳の時に友人の勧めでネットワークビジネスを始めた。だが人は集まらず売り上げも伸びず、消費者金融で月間の売り上げのノルマを補填していた。事業失敗寸前だが、プライドが邪魔をして、誰にも弱みは見せられなかった。
・もともと酒は好きだったが、毎日は飲まなかった。借金が膨らんでいくにつれ、誰かに頼りたい気持ちと、負けを認めたくない気持ちが酒に向かわせた。
・酒が切れると不安になるため、3日間連続で飲み続けてしまったこともある。
・両親も働いていたが、下の兄弟二人が学生であり、経済的に頼れない。私は心配をかけまいとして、赤字続きのネットワークビジネスと、膨らみ続ける借金の実態を秘密にしていた。
私は、このようにして不安や寂しさを紛らわす為に飲酒を続け、その結果、酒がやめられなくなってしまいました。
アルコール依存症になりやすいお酒の飲み方は、大量の酒を、長期にわたって飲み続けるという習慣飲酒が原因です。大量の酒を飲むと、代謝に時間がかかり、一日中、脳からアルコールが抜けません。
この状態が続くと、アルコール依存症への道は一気に加速します。
また、アルコール依存症が進むと、酔いが醒めないうちに再び飲むという飲み方が突発的に起ります。
酒を飲めば、気分が高揚し、現実の嫌なことが忘れられますが、少し酔いが醒めると激しい不安に襲われ、急に飲まずにいられなくなってしまうことがあります。
これを「連続飲酒発作」と呼び、酔って眠る以外は、昼夜にわたって飲み続けることが数日間にも及びます。
私はアルコール依存症の末期だった頃、この連続飲酒発作を、非常に短い周期で繰り返すようになっていました。
アルコールは、うまく付き合えば、ストレス発散になり、明日への活力がわいてくるとも言われています。
そこで、肝臓が1日に処理できるアルコール量を記載しておこうと思います。
Q.1日に処理でアルコール量は?
A.肝臓は1日にアルコール150gまでなら分解できると言われています。
・ビール大ビンなら 5本
・ウイスキーダブルなら5杯
・ 清酒なら 5合
これ以上を毎日飲むなら、危険な「大量飲酒」と言われています。
下記のリンクよりアルコール依存症の治療で有名な久里浜医療センターの、依存症スクリーニングテストを受けることができます(無料)。
気になる方は一度受けてみることをお勧めします。当時の私は【7点 アルコール依存症の疑い群】でした。